事業所調査によるメンタルヘルス対策への取り組み

      2020/01/15

令和元年8月21日に厚生労働省より平成30年労働安全衛生調査が発表されています。

調査の内容には、事業所および労働者双方の側面からメンタルヘルス対策に関する事項、長時間労働者に対する取組に関する事項、受動喫煙防止対策に関する事項、産業保健に関する事項、安全衛生管理体制に関する事項、化学物質のばく露防止対策に関する事項、仕事や職業生活における不安やストレスに関する事項、受動喫煙に関する事項といった安全面、衛生面の結果が公表されています。

今回は、事業所調査によるメンタルヘルスへの取り組みについて焦点を当てご紹介します。

 

 

1.メンタルヘルス不調による連続1か月以上の休業または退職した労働者がいる事業所の状況

「メンタルヘルス不調による連続1か月以上の休業または退職した労働者がいる事業所の状況」として、過去1年間にメンタルヘルス不調による連続1か月以上休業した労働者がいた事業所の割合は 6.7%、退職者がいた事業所の割合は 5.8%となっています。

 

 

2.メンタルヘルス対策の取り組み状況

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は59.2%でした。

平成24年は47.2%でしたが、平成25年以降は約6割で推移しており、メンタルヘルスの取り組みの必要性および重要性が各企業において優先事項となっていることが分かります。

 

取り組み状況をみてみると、以下となります。

・ストレスチェック:62.9%

・メンタルヘルス対策に関する労働者への教育研修・情報提供: 56.3%

・メンタルヘルス対策に関する事業所内での相談体制の整備:42.5%

・健康診断後の保健指導におけるメンタルヘルス対策の実施:36.3%

・メンタルヘルス対策の実務を行う担当者の選任:36.2%

・ストレスチェック後の集団分析:32.4%

・メンタルヘルス対策に関する管理監督者への教育研修・情報提供が31.9%

 

 

3.ストレスチェックの活用

2でご紹介しましたようにストレスチェックを実施している事業所割合は 62.9%でした。

ストレスチェックを実施した事業所のうちストレスチェック結果の集団分析を実施した事業所割合は 73.3%であり、分析結果を活用した事業所割合は80.3%でした。
分析結果の活用内容は、以下となります。

・残業時間削減、休暇取得に向けた取組み:46.5%

・衛生委員会又は安全衛生委員会での審議:38.1%

・相談窓口の設置:32.6%

・人員体制・組織の見直し:28.8%

・上司・同僚に支援を求めやすい環境の整備:28.7%

 

 

 

ここまでデータを用いてご紹介してきました。

まとめますと、以下のことが分かります。

・各事業所においてメンタルヘルスの取り組みをおこなっている約6割である。

、メンタルヘルスの取り組み内容はストレスチェックや労働者への教育研修・情報提供が多数を占めている。

・ストレスチェックチェックの集団分析は約7割で、分析結果による活用は残業時間削減、休暇取得に向けた取組み、衛生委員会又は安全衛生委員会での審議、相談窓口の設置である。

 

 

しかし、このデータから本質的に大切なものが抜けていると感じませんでしょうか?

それは、従業員全員でメンタルヘルスを推進していくことです。

 

集団分析によるストレスチェックの活用をみていただくと制度面での取り組みが目立ちます。

集団分析の結果を活用して、職場がどのように取り組んでいけばメンタルヘルスを推進できるか話し合い機会やアイデア出しをして全員参加型で推進していくソフト面の対策が本質的なメンタルヘルス対策ではないでしょうか。

 

これまでの取り組みに全員参加型を取り入れていただくとさらに効果的なメンタルヘルス対策の推進ができるかと思います。

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