労働安全衛生調査の安全衛生管理の水準

      2020/01/15

令和元年8月21日に厚生労働省より平成30年労働安全衛生調査が発表されています。

調査の内容には、事業所および労働者双方の側面からメンタルヘルス対策に関する事項、長時間労働者に対する取組に関する事項、受動喫煙防止対策に関する事項、産業保健に関する事項、安全衛生管理体制に関する事項、化学物質のばく露防止対策に関する事項、仕事や職業生活における不安やストレスに関する事項、受動喫煙に関する事項といった安全面、衛生面の結果が公表されています。

今回は、安全衛生管理の水準について焦点を当てご紹介します。

 

 

 

1.現場における安全衛生管理の水準について

現場における安全衛生管理の水準について低下している又は低下するおそれがあると感じている事業所の割合は11.7%という結果が出ています。

低下している又は低下するおそれがあると感じている事業所についてそう感じる理由は、安全衛生管理を担っていたベテラン社員が退職しノウハウの継承がうまく進んでいないが 31.4%、経営環境の悪化で安全衛生に十分な人員・予算を割けないが 31.2%となっています。

・安全衛生管理を担っていたベテラン社員が退職しノウハウの継承がうまく進んでいない: 31.4%

・経営環境の悪化で安全衛生に十分な人員・予算を割けないが 31.2%

・正社員以外の労働者が増えたため、管理が難しくなっている:26.7%

・労働災害が減ったため、労働災害防止対策のノウハウが蓄積されなくなっている:16.7%

・デスクワークのみで作業現場を持っていない:9.4%

・業務のアウトソーシングが進んだため、管理が難しくなっている:5.2%

 

 

 

安全衛生は経営戦略の中でもまず第一に考える必要があります。

経営環境の悪化で安全衛生に十分な人員・予算を割けないという回答が出ること自体論外ではないでしょうか。

安心に安全に働くことができなければ、従業員が仕事を通じてやりがいを感じ、会社を好きになり、良質なものをつくりだし、社会に提供していくことは不可能でしょう。

 

 

 

安全衛生管理を担っていたベテラン社員が退職しノウハウの継承がうまく進んでいないならどうすればうまく進むのだろうか、経営環境の悪化で安全衛生に十分な人員・予算を割けないなら予算を割くにはどうすれば良いか、正社員以外の労働者が増えたため、管理が難しくなっているのなら管理をしやすくするにはどのような施策が必要か、労働災害が減ったため、労働災害防止対策のノウハウが蓄積されなくなっているのならどのようなアプローチでノウハウを蓄積することができるだろうか、デスクワークのみで作業現場を持っていないのならどうしたら作業現場に携わることができるのか、業務のアウトソーシングが進んだため、管理が難しくなっているのなら管理にどのような工夫を取り入れるべきかを追究していくことです。

マネジメント関係者だけではなく、現場の一人ひとりの意見やアイデアを広く募り、聴く耳を立て全員で考えていくボトムアップ型でおこなうことが安全水準の底上げにも大いにつながります。

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